『散歩中に草を食べるのはなぜ?』


散歩の途中、犬が草むらでバクバクと草を食べてしまうことってありますよね。

草に興味があるからちょっとかじってみた……、
というレベルならまだしも、「まさか、この子は草食動物の生まれ変わりか!?」と思ってしまうぐらいの勢いで食べることもあります。

たしかに、犬は肉食寄りとはいえ雑食動物。
植物性の食べ物を食べること自体が珍しいわけではありません。

しかし、果たして「草」を食べさせてもいいのでしょうか。
そもそも、なぜ犬は散歩の途中で草を食べようとするのでしょうか。

■草を食べる本当の理由はよくわかっていない


犬が草を食べる理由――。
そこには様々な考察がされています。

集約すると、おおむね以下の3つに分けられるのではないでしょうか。

●胃腸の調子がよくないから?
胃腸の調子そのものが落ちている、何かを吐き出したい、寄生虫がいるといったように、胃腸の調子と密接に関わりがあるのではないか?と考えられています。

草を食べることによって嘔吐を引き起こし、それによって悪いものを体外に排出しようとしているわけですね。

しかし、いくら草を食べても嘔吐や下痢をしない子もいますし、草を食べるからといって検査をしても胃腸には問題がなく、寄生虫も見つからない犬もいます。

●不足している栄養や酵素を補うため?
ビタミンや繊維質、酵素が足りないときに草を食べるのではないか?という説もあります。
確かに、ドッグフードを変更することで草を食べなくなった犬もいますので、なるほどとうなずける反面、きちんと栄養バランスの整ったドッグフードを食べさせていても、草を食べようとする犬もいます。

●精神的な理由から草を食べている?
体調不良や栄養不足というわけではなく、精神的な理由から草を食べているのではないか、とも考えられています。

一つにはなんらかの精神的なストレスが原因ではないかという説。
そしてもう一つは、単純に楽しいから草を食べているのではないか、という考え方もあります。

犬は何かを口に入れて飲み込むことが大好きな生き物。
単純に草を食み、飲み込むという行為が空腹を紛らわせることにつながっているのかもしれません。

■犬が好んで食べる草はイネ科


犬が草を食べる理由については、胃腸の病気や寄生虫などといった明確な理由がない限り、想像の域を出ないものです。

犬自身が「これこれこういう理由で草を食べています」と説明してくれたら一番助かるのですが、こればかりは無理。
となると、飼い主が食べさせるか食べさせないかを決めるしかありません。

そもそも、犬に草を食べさせてもいいのか――。
単純にこの部分だけをクローズアップするなら、「食べても害のない草を、適切なタイミングで、適切な量であれば……」といったところでしょうか。

食べても害のない草というのは、毒性がないのはもちろんのこと、具体的には燕麦(エンバク)や大麦若葉といったイネ科の植物のことです。

これらの草に共通しているのは葉が全体的に細長くて、先端が尖っている点。
犬が道端で食べる草の代表格イヌムギも、やはりそのような形状を持つイネ科の植物です。

先の尖った草ばかりを食べるのは、胃がちくちくと刺激され、その結果嘔吐しやすくなるからではないか、と考えられています。
となると、何かを吐き出したいときに草を食べるのでは?という説の信憑性が高まるような気がしますよね。

■犬の草食いは飼い主がいる場所で


犬に草を食べさせる適切なタイミング。
それは飼い主が見ているところで、という一言に尽きるでしょうか。
なぜなら、草を食べて嘔吐をした場合、その草をのどに詰まらせてしまう危険性があるからです。

また、飼い主が知らないタイミングで草を食べていた場合、下痢にしろ下痢ではないにしろ、排便が困難になることも。
要するに、草のせいで便がつながってしまい、排泄しきれなくなってしまうことがあるんですね。
こういう場合は飼い主が肛門に傷をつけないよう注意しつつ、引っ張ってあげるしかありません。

いつ草を食べたか、そしてその草が嘔吐によって吐き出されていないのであれば、いずれは便として排泄されるであろうことを予測しておくべきです。

また、飼い主が犬の草食いを把握する目的は、それだけではありません。
嘔吐をしたいからにしろ、別の目的で食べているにしろ、理由はなんであれ犬が大量に草を食べる必要はないはずです。

調子に乗ってバクバクと食べれば胃腸が悪くなくても負担をかけることになりますし、便秘や腸閉塞など、重篤なトラブルにもつながりかねません。
2口か3口程度を食べてもやめようとしないときは、飼い主がストップをかけるべきです。

■一番安全なのは自宅で栽培した草


散歩の途中で道端の草を食べてしまうとしたら、汚染には充分に注意したいものです。

道端の草には別の犬や野良猫の排泄物などが付着しているかもしれませんし、除草剤や農薬の影響を受けているかもしれません。
排気ガスによって汚れている可能性もありますよね。

そういった諸々の不安要素を考えると、道端の草を食べさせるぐらいなら、自宅で犬が食べるための草を栽培したほうが安心です。

野原のイヌムギなどをとってきて栽培することもできますが、一番簡単なのはホームセンターなどで販売されている「犬猫が食べるための草」を購入して育てること。
栽培はまったく難しくありませんので、どうしても犬に草を食べさせたい場合は簡単かつ安全です。



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