『鹿を死に至らしめるゾンビ病とは?』


ゾンビ鹿――。
B級ホラー映画のタイトルかと思いきや、そんなノンキなものではありません。
感染すると脳みそがスポンジ状に変性し、最終的には死に至るという、実に恐ろしい奇病にかかったシカのことです。

このような症例、どこかで耳にしたことがありませんか?
そう、牛海綿状脳症(BSE)、いわゆる狂牛病とよく似ていますよね。
実は、狂牛病と同じような奇病がシカの世界にもジワジワと拡がりつつあるのです。

■ゾンビ鹿の症状


俗称としてゾンビ鹿、またはゾンビ病と呼ばれていますが、正式には鹿慢性消耗性疾患といいます。
chronic wasting diseaseの頭文字をとってCWDと略されるこの病気は、シカ、エルク、ムース、トナカイといった、シカ科の動物を死に至らしめる恐ろしい感染症です。

CWDに感染したシカ科の動物は、だんだんと痩せこけて体が衰弱し、同じところをぐるぐる歩き回るといった不可解な行動が見られるようになります。

うなだれた姿勢で仲間のことも敵のこともまるで目に入らず、ダラダラとよだれを垂れ流しながら歩く姿はまさに異様そのもの。

そして末期になると水をガブガブ飲み、異常な排尿と排便を繰り返します。
しかし、やがて飲み下すこともできなくなり、水などが気管に入って肺炎を引き起こし、最終的には死に至ってしまうのです。

■CWDの発生状況


2018年1月末までにCWDの発生が報告されているのはアメリカ、カナダ、ノルウェー、韓国の4ヶ国です。

アメリカ、カナダ、ノルウェーはトナカイやエルフといったシカ科の動物が多く生息しているイメージがありますが、なぜ韓国?と不思議に思いませんか?

実は、韓国の場合はアメリカから輸入したアカシカから感染が拡大したという経緯があります。
牛や豚ほどメジャーではないにしろ、鹿も私たち人間が食用にする動物。
日本ではまだあまり取り沙汰されていませんが、CWDの感染はBSEと同じように大変な事態なのです。

日本において現時点では、CWDに感染したシカ科の動物は見つかっていません。
しかし、日本には野生のシカが生息していますし、ジビエ――野生の肉を食べることに関心が高まっている昨今。

一昔前に比べて鹿肉は一般の消費者にとっても珍しいものではなくなりました。
つまり、もうすでに他人事ではないのです。

■CWDの原因


そんな恐ろしいCWDですが、原因となるのは異常型プリオン蛋白質で、まさに狂牛病(BSE)と同じです。
CWDを発症したシカがヨダレや尿、糞などで生息地を汚染することから、感染が広がっていくのです。

そしてCWDもBSEと同じく有効な治療法は見つかっておらず、ワクチンもありません。
通常の消毒や滅菌ではあまり効果がないため、CWDに感染したシカ科の動物は生きているにしろ死骸にしろ、感染を拡大させないために完全焼却するしかないのです。

現に、ノルウェーでは2017年5月にCWDが発生した野生のトナカイ約2000頭の群れを、すべて殺処分することを政府が許可しました。
そして2018年5月までに実施することになっています。
このとき見つかったCWDの感染例は3件。
しかし、トナカイは群れで暮らす習性があることから、2000頭以上にもなる全頭の殺処分が決定されたのです。

このことからも、CWDが発生するということは非常事態なのだということがわかるのではないでしょうか。
ノルウェーに生息している野生のトナカイにCWDの発生が確認された後、日本ではノルウェーからシカ科動物及びシカ科動物由来の畜産物については、輸入を停止しています。

今のところ発生例のない日本で暮らしているとなんだかピンときませんが、私たちはもっとこういった事実を把握しておくべきと考えます。


■ヒトへの感染について


なにより気になるのは、やはり人間に感染するのかどうかではないでしょうか。

BSEがあれだけ大騒ぎになったのは、まさにヒトへの感染が確認されたから。
内閣府食品安全委員会は、2017年末の時点において、ヒトへの感染は確認されていないと報告しています。

しかし、これってBSEのときもそうだったんですよね。
発見された当初はヒトへの感染はないと思われていましたが、1996年にイギリス政府がヒトに感染した可能性を認めました。
ということは、CWDが現時点ではヒトに感染しないと思われていても、今後どのような報告がされるかわかりません。

実際に、2018年を迎えた現在、最新の研究においては霊長類であるサルがCWDに感染した肉を介して、CWDに感染したと報告されています。
つまり、プリオンの進化によっていずれは人間に感染する可能性が充分に考えられるのです。

■闇雲に怖れるのではなく、きちんと知ることが大切


CWDが怖いから、鹿肉は絶対に食べない――!
などと一部分の情報のみで闇雲に恐れて遠ざけていたら、食品に対する安全性への感度はいつまでたっても磨かれません。

シカに限らず、たいていの食べ物には安全性と危険性の両方がついてまわるもの。
大切なのは、それらをきちんとふまえたうえで選ぶことではないでしょうか。

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