犬を叱るということ



「犬のしつけに叱ることは必要なのだろうか?」
犬のしつけを考えた時、やはり叱ることは必要なのかもしれない。

近年は、”叱らないしつけ”が注目されており、数々の実践や報告があり、
犬のしつけの主流になりつつある。

子犬のしつけに関しては、叱らないしつけが有効であると言われているが、
成犬のしつけ直しの場合はどうだろうか?
長い時間、解決できなかった問題行動はどうだろうか?

叱ったり、犬が喜ばないであろう行動が起こることを連想させて
しつける方法が、”成犬のしつけ直し”には効果的だと言われる。

ペットブームから”愛犬ブーム”に変わりつつある現在だからこそ
”叱らないしつけ”が注目されているのだろうが、
そもそも、「叱ること」がそんなにいけないことなのか・・・・?


今回は「叱ること」「犬が喜ばないこと」について考えてみたいと思います。

子犬のしつけなどでは、いくら頑張ってしつけようとも、
たった一人あるいはたった一つの行動のせいで、しつけを台無しにしてしまう場合があります。

小さい子供や男性の大人などは子犬をからかったり、手荒な扱いをしてしまう傾向があります。
その行動が、子犬の心を大きく傷つけてしまい、
その後のしつけに影響を及ぼす場合も多いのです。

もちろん家族内でのしつけのルール作り(統一)は必要ですよね。
それと同様に、「どう叱るか?」「どんな時に叱るのか?」も
ルールを決めていく中で、話し合わなければならない重要な事だと思います。

マズルコントロールや、「イケナイ!」の声掛けなど細かいところまで話し合ってほしいと思います。

マズルコントロールや子犬を裏返しにしてお腹を出させるとか、
軽いショックを与える方法も多く知られていますが、
それを効果的に子犬に理解させるのは非常に難しいです。

またそういった、「叱る」「罰」などが及ぼす影響も考えなくてはいけませんね。
子犬も叱られることによって、トレーニング自体を嫌いになってしまう可能性もあります。
また「叱る」側の人間も、「叱る」ことは気分のいいことではありません。
ストレスも溜まりますし、人間もトレーニングに対する意欲を失ってしまう場合があります。

そうならない為にも、「叱るルール作り」が必要です。
私としては、しつけの最優先事項にしてほしいと思えるほどです。

「叱らない」に越したことは無い。
でも「叱ること」が必要な場合だってある。


飼い主のみなさんが、
「叱ることについて真剣に考える」時間を持てれば
しつけは効果的になっていく。そう思います。


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